Hugo で擬似的な無限スクロールを実装する
1. はじめに
Hugo は,ページネーションがテンプレートとして標準搭載されています。しかし,無限ページングのテンプレートは標準搭載されていないため,フルスクラッチで実装する必要があります。実装するに当たって (1) JavaScript を用いて実装する方法と (2) Hugo の機能で実装する方法が考えられます。(1) と (2) は,共にソースコードが公開されているので,公開されているソースコードを活用します。また,本記事内で行っている作業は,以下の環境下で実行したものです。
- Hugo Ver.0.75.1
- Zorin OS 15 Core (Ubuntu 18.04 LTS)
2. ソースコード
公開されているソースコードに手を加えたものを以下に示します。一般的な無限ページングは,JavaScript を用いて DOM を操作することで実現しています。しかし,公開されているソースコードは Hugo に標準搭載されているページネーションの機能を応用して擬似的な無限ページングを実現しています。
3. 実行環境構築
hugoBasicExample をベースに,実行環境を構築します。まずは,GitHub のリポジトリから hugoBasicExample を任意のディレクトリにクローンし,./hugoBasicExample/layouts/_default ディレクトリ直下に section.html を作成します。
上記で作成した section.html を以下のソースコードに書き換えます。
4. 動作確認
hugoBasicExample ディレクトリ直下に移動し,hugo server を実行します。正常に実行されると,http://localhost:1313/ に Web サーバーが立ち上がります。しかし,http://localhost:1313/ にアクセスしても index.html を設置していないため,ブラウザ上には何も表示されません。section.html の内容を表示させるために,http://localhost:1313/post/ にアクセスします。
ブラウザで http://localhost:1313/post/ にアクセスすると,ブラウザ上に 3 つの記事タイトルと More ボタンが表示されます。表示されている More ボタンをクリックすることで,新たに 2 つの記事タイトルが表示されれば正常に動作しています。
5. おわりに
ここまで,Hugo に標準搭載されている機能を用いて擬似的な無限スクロールを実装する手順について記述してきました。擬似的な無限スクロールですが,完全な無限ページングと比較しても機能的な差はなく,ストレスを感じるようなこともありませんでした。また,config.toml の paginate に設定されている数値を変更することで,表示される記事数を変更することが出来ます。