電子情報処理学会に関連する論文・催事まとめ
1. はじめに
電子情報処理学会は,全国大会など情報系の学生にとって身近な学会の 1 つだと思います。しかし,規模が大きいため全体像を掴みにくい学会でもあります。そこで,電子情報処理学会に関連する論文や催事を本記事にまとめました。
2. 電子情報処理学会とは
電子情報処理学会は,電子工学や情報通信に関する分野を取り扱っている学会です。ソサイエティと呼ばれる 6 つのグループ (基礎・境界,通信,エレクトロニクス,情報・システム,NOLTA
,ヒューマンコミュニケーショングループ) が独自に論文誌の発行や催事の運営を行っているのが特徴です。
3. 電子情報通信学会誌
電子情報通信学会誌 は,毎月 1 日に発刊される日本語の学会誌1です。毎回,最新技術に関する特集が組まれており,その分野でトップレベルの研究たちによって執筆された記事の他,ニュース解説や国際会議参加レポートなど,様々な記事が掲載されています。
4. 電子情報通信学会論文誌
電子情報処理学会では,和文論文誌が 4 誌,英文論文誌が 7 誌の合計 11 誌 の査読あり論文誌2が発行されています。電子情報通信学会論文誌 A 〜 D は,電子情報通信学会に所属するソサイエティが毎月 1 日に発行する査読あり論文誌です。その他,ELEX3 や NOLTA4,ComEX5 などの査読あり英文論文誌も発行されています。各論文誌によって採択率は異なりますが,概ね 40% 前後です。
5. ソサイエティ刊行誌
基礎・境界,通信,エレクトロニクス,情報・システムは,それぞれが独自に刊行誌を出版しています。アーカイブも含めて,ほぼ全ての刊行誌が無料で閲覧することができます。
6. 研究会
研究会開催案内によると,電子情報処理学会では各ソサイエティに複数の研究会が所属する組織構造となっています。研究会は,第一種研究会と第二種研究会が存在しており,第一種研究会では技術研究報告を発行しています。各研究会が開催する催事は研究会開催スケジュール・発表申込システムから確認することができます。また,技術研究報告の取り扱いは各ソサイエティによって異なります。
7. 大会
大会開催案内によると,電子情報処理学会では総合大会とソサイエティ大会が年に 1 回,それぞれ春季と秋季に開催されます。また,FIT6 が年に 1 回 (秋季) 電子情報通信学会の情報・システムソサイエティとヒューマンコミュニケーショングループ,情報処理学会の合同で開催されます。各大会の講演論文集は,大会アーカイブスからアクセス可能です。
8. おわりに
ここまで,電子情報処理学会に関連する論文や催事について記述してきました。情報処理学会のように 2 年以上経過した論文誌は無料で閲覧可能になることはありませんが,ソサエティによっては賞受賞論文や招待論文を無料公開している場合もあります。本記事が誰かの一助になれば幸いです。